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わかって欲しい、認知症と闘う利用者さんのこと

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みなさんは介護を仕事としています。そんなみなさんは認知症の利用者さんに対してどんな印象を持っていますか? 

暴力行為=精神疾患ですか?

最近、スタッフの発言に悲しくなった出来事がありました。
その方は認知症が割と進行しており、環境が変わったことでスタッフに対して介護拒否をしたり、ケガはないものの暴力行為が見られたのです。確かにスタッフがかかりっきりになってしまったり、利用者さんの行為に怖いという感情を持ってしまうことは仕方がないのかもしれませんが、その利用者さんの状況は認知症という病気がさせるものです。高齢者の介護をしてきたスタッフであれば理解できると思っていました。 
しかし、スタッフから出たのは「精神科で診てもらった方がいい」「ここで対応するのは無理だ」という心無い言葉でした。認知症の症状から利用者さん自身や他の利用者さんを傷つけてしまうような危険な状態であれば、精神科を頼ることはありますが “環境の変化” があったことの戸惑いや不安など、“利用者さんの気持ち” を誰も考えていなかったのです。 

時間は“ない”のではなく“つくる”もの

結局、その利用者さんは落ち着くまで数日かかりました。その間利用者さんに関わったスタッフからは、「◯◯さんに時間とられて困る」と言った発言が目立ちました。今回のケースだけでなく、「お話好きで何度も何度も同じ話を繰り返し話す利用者さんに1時間話しこまれた」、「徘徊が目だ立つ利用者さんから目が離せずに仕事ができなかった」と言うスタッフがいます。 
みなさんは時間がとられたと言う時に、なぜ利用者さんのもとを離れなかったのでしょう。きっと、側にいる必要があったのだと思います。話を聞く必要があったのだと思います。だとしたらそれは立派な介護ではないのでしょうか。
もし、スタッフが一人の利用者さんに付きっきりになる必要があれば、他のスタッフで協力して時間をつくったり、利用者さんが待てる方であればゆっくり話せる時間をつくればいいと私は思います。 

自分のしていることに自信を持って

スタッフはみな、その日に行う業務を与えられていると思います。だからこそ、予定外の理由で業務が予定通りに進まないと「時間を取られた」という感覚になるのだと思います。しかし、それは立派な介護です。ぜひ「時間を取られた」ではなく「一緒に時間を過ごした」と言って欲しいです。言葉ひとつで不思議と自分のモチベーションも変わると思います。 

“誰かが利用者さんの側にいてくれたから、転倒せずに1日を終えることができた”
“誰かが話を聞いてくれたから、利用者さんが穏やかに過ごせた”
“誰かが利用者さんの気持ちを理解しようと努めたから、利用者さんが落ち着けた” 

こんな風に、自分のしていることが利用者さんにどんな影響を与えているのか考えてみましょう。きっと、みなさんの一つ一つの関わりが利用者さんにとって必要な介護になっているのです。
そして、認知症だけに目を向けずその症状で隠れてしまっている利用者さん自身に触れ、利用者さんと関わるよう意識しましょう。病気ではなく利用者さんと向き合うことで、介護のあり方に気づくことができるかもしれません。 

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